秋季特別オークション注目作品 ~ピカソ・藤田嗣治など~

2019/09/24

 今週末9月28日(土)、秋季特別オークションが開催されます。
 先週は目玉のブラックの大作をご紹介いたしましたので、今回コラムではその他の注目作品をご紹介いたします。

Lot.67 Léonard Foujita (藤田 嗣治)≪La Petite Cuisinière(小さな料理人)≫
丸い瞳や、くせ毛の髪がとても可愛らしい、両手に食材を抱えた少女を描いた一枚です。キャンバス裏には「COLLECTION KIMIYO」などの記述があり、本作品がフジタの妻、君代氏に贈られたものであることがわかります。

Lot.35 東山魁夷≪麦秋の丘≫
初夏の麦畑の風景です。大地を交差する畦道によって麦畑は幾何学模様のように区切られ、その中に鮮やかなコントラストの色が配置され、自然のもつ造形的な面白さを作家が追求していることが偲ばれます。多くの東山魁夷の展覧会や画集でも紹介される一枚です。

Lot.26 横山大観≪不二霊峰≫
松林と海景、その奥の雲海の切れ間から富士山がのぞく、大観らしい雄大な景色が描かれています。制作年代は落款から、特に評価の高い時期である昭和14年秋から昭和22年の間のものと考えられます。

Lot.81 Maurice Utrillo(モーリス・ユトリロ)≪L’octroi de Saint-Germain(Yvelines)≫
青空に目を惹く赤い屋根の色彩、道路の直線や建物の輪郭などが強調され、ユトリロ「色彩の時代」の特徴である明快な印象をよく表します。しかし、背を向ける通行人や白い壁のマチエールに孤独が滲み、画家の心境をのぞくこともできます。

Lot.82 Pablo Picasso (パブロ・ピカソ)≪Grande Tête (大きな頭部)≫
ピカソの妻、ジャクリーヌをモデルにした版画作品です。簡単な工程、早い仕上がり、明快な色彩を生み出すリノカット版画は、晩年になっても衰えぬピカソの創造力にうってつけの技法で、1959年から4年間で200点も制作するほど熱中しました。

 その他にも、コンテンポラリーやジュエリーなど、全191点が出品予定です。
 オークション前には、作品を直接手に取ってご覧いただける下見会も開催しております。
 ぜひ、皆様のご来場、ご参加をお待ちしております。

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〈秋季特別オークション〉
■開催日:2019年 9月28日(土)13:00~
■下見会:
9月25日(水)10:00 – 18:00
9月26日(木)10:00 – 18:00
9月27日(金)10:00 – 15:00
■会場:〒105-0004 東京都港区新橋5-14-10 新橋 スクエアビル3F