【某氏旧蔵コレクション】オークションが今週末開催! 近代日本絵画の巨匠が揃い踏み!

2020/07/03

 今週末、7月4日(土)に【某氏旧蔵コレクション】オークションが開催されます!
 本個人コレクションは、近代日本美術でも著名な作家の作品が揃う、貴重な機会となっております。
 今回コラムでは、日本画にフォーカスを当て、出品作家をご紹介します。

 「日本画」という名称は、明治時代に西洋から導入された「洋画」に対して、日本の伝統的な様式をもつ絵画を指すものとして誕生します。そして近代的な「日本画」は、画材も表現も異なる「洋画」に刺激を受けながら、日本独自の美術として発展してゆきました。
 明治20年、日本初の美術家養成の機関である東京美術学校が開校し、横山大観菱田春草らが入学します。彼らは校長・岡倉天心の指導のもと、新しい時代にふさわしい日本画を模索し、洋画の「外光派」に影響を受けた「朦朧体」を確立するなど、日本画に革新をもたらしました。
 そして、大観らが基礎を創りあげた近代日本画は、大正の頃にさらなる発展を見せます。速水御舟は洋画の岸田劉生のリアリズムから想を得た細密描写や、琳派、水墨画の表現を取り入れるなど、めまぐるしい画風の変化を見せ、日本画のモダニズムを牽引します。前田青邨も、古典に則りながら、近代的な人間探求によって、絵画に確かな生命感が吹き込みました。
 一方、京都画壇でも、江戸時代から続く円山四条派の伝統を継ぎながら、独自の道を進みます。その中でも、村上華岳小野竹喬は、京都の若い日本画家たちとともに「国画創作協会」を設立します。既存の日本画にとらわれず、個性と創作の自由の尊重を目指す彼らの活動は、日本画史上でも大きな役割を果たしました。
 そして太平洋戦争後、日本画は前近代的であると批判を受けますが、新しい世代が日本画の可能性を追求します。例えば加山又造は、伝統に倣いつつ斬新な発想による作品を発表し、その現代的な美意識は多くの人々の共感を呼びました。
 変化する時代に適応しながら、日本独自の芸術を築いた「日本画」の名品を、ぜひオークションでご覧ください。

 その他にも、洋画では岸田劉生や黒田清輝、森本草介や藤田嗣治、西洋画ではカトランやビュッフェ、また工芸ではアール・ヌーボーのガラス作品や、岡部嶺男や北大路魯山人の新作陶磁器、根来や信楽大壷、青磁などが出品されます。
 アイアートでは下見会の予約制など、感染予防対策を実施しております。ご予約やお問合せ等ございましたら、お電話やメールでご連絡ください。
 ご入札を希望の場合は、書面のFax・オンラインカタログともに、7月3日(金)18時まで受け付けております。
 皆様のご参加をお待ちしております。

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〈某氏旧蔵コレクション〉

■開催日:2020年7月4日(土)13:00-
■下見会:
7月1日(水)10:00-18:00
7月2日(木)10:00-18:00
7月3日(金)10:00-15:00
■会場:アイアート株式会社 (東京都港区新橋5-14-10 新橋スクエアビル 3F)