第56回オークション注目出品作品Ⅰ ~平山郁夫・藤田嗣治など~

2019/02/13

 アイアートでは来週末、2月23日㈯に第56回オークションに開催いたします。それに合わせて、コラムでは今週と来週の2回にわたり、今回オークションの目玉となる作品を紹介してい
きます。

Lot.83
平山郁夫〈1930-2009〉≪月光の東塔 薬師寺≫

エスティメイト:¥20,000,000~¥30,000,000
平山は仏教をテーマに描き続け、薬師寺の東塔もよく取り上げられたモチーフです。本作に描かれる東塔は、深い群青色の夜陰の中から、ほのかに金色の光をまといながら浮かび上がり、静かな画面に幻想的な美しさが漂います。

Lot.130
Léonard Foujita (藤田 嗣治) 〈1886-1968〉≪二匹の猫と少女≫

エスティメイト:¥8,000,000~¥13,000,000
丸い目と柔らかい頬をもつ少女と、少女を取り囲む2匹の猫が繊細な筆致で描かれます。「少女」と「猫」は藤田嗣治の代表的なモチーフであり、本作もまた両者の愛らしい表情や仕草が印象的な、魅力あふれる作品です。

Lot.132
Léonard Foujita (藤田 嗣治) 〈1886-1968〉
≪承徳 須彌福壽廟-承徳 普陀宗乘廟 全2点≫

エスティメイト:¥6,000,000~¥10,000,000
「乳白色の裸婦」で著名な藤田嗣治ですが、戦時中の日本では、軍に協力して制作を行いました。本作は、軍の依頼で中国大陸に赴いた際に、現地の風景を描いた作品であることが、作品に付属する説明書きからわかります。

Lot.134
Pablo Picasso(パブロ・ピカソ)〈1881-1973〉
≪FEMME DEBOUT(standing woman)≫

エスティメイト:¥5,000,000~¥8,000,000
ピカソは第二次大戦終結直後の1945年に、本作と同名の女性立像をいくつも制作しました。それらは1つ1つ、形態や肉付けを変えてさまざまな表現を見せ、ピカソの絶え間ない創造の発展をうかがえます。    

Lot.140
高松 次郎〈1936-1998〉≪Shadow of Key No.204≫

エスティメイト:¥8,000,000~¥15,000,000
高松次郎は実体の無い影のみを描いた作品「影」シリーズを長年にわたり制作しました。本作も白色のパネルにフックのみがつけられていますが、パネル上にはフックの影、そして実在しないフックに吊るされた鍵の影が描かれています。

 オークションでは、今回紹介した作品も含め、全371点が出品されます。アイアートでは、作品を直接手にとってご覧いただける下見会を開催するとともに、オンラインカタログで作品情報を公開しています。またオンラインカタログではWeb入札も承っております。ぜひ、皆様のご参加を心よりお待ちしております。

〈次回オークションのお報せ〉
 第56回オークション
■開催日:2019年 2月23日(土)12:00
■下見会:
 2月20日(水)10:00 – 18:00
 2月21日(木)10:00 – 18:00
 2月22日(金)10:00 – 15:00
■会場:東京都港区新橋5-14-10 新橋スクエアビル3F