2023/07/04
来週7月15日(土)、新橋オフィスにて第79回オークションを開催いたします!
今回オークションでは、人気の高い藤田嗣治やベルナール・ビュッフェのほか、甲斐庄楠音を筆頭とした美人画の個人コレクションや、葛飾北斎・歌川国芳などの浮世絵74点、ジュエリー91点など、およそ400点が出品されます。
今週コラムでは、注目のメイン作品と個人コレクションを紹介いたします。
Léonard Foujita(藤田嗣治)
石造りの壁の前にたたずむ少女は、青い瞳が優しげで、口元には笑みを浮かべており、愛嬌のある人柄を想像させます。藤田の描く子どもは、そのほとんどが画家の想像の存在であることで知られていますが、本作からは画家の慈しむ心が生みだす温かみが感じられます。
今回、本作のほかに、藤田のパートナーであったマドレーヌを描いたLot.172も出品されます。
【個人コレクション】
「美人画」は、浮世絵などの「美人絵」の伝統を受け継ぎつつ、西洋美術の感化を受けて生まれた、近代日本画を代表するジャンルです。今回、1人のコレクターが長きにわたり蒐集された、東京・大阪・京都で活躍した画家たちによる美人画20点が出品されます。
甲斐庄楠音
甲斐庄楠音は、大正期の異才の美人画家と知られ、妖艶で生々しい作風は、見る人に強烈な印象を与えます。本作は楚々とした女性を描きながら、目つきは能面のような凄みを感じさせ、唇や指先を彩る紅は血の通う肉体を思い起こし、画家らしい蠱惑さがにじみます。
甲斐庄は今年、京都・東京で展覧会も開催されますので、Lot.30・Lot.31も合わせて、ぜひご注目ください。
岡本神草
岡本神草は、同窓の甲斐庄とともに前衛的な日本画研究を行い、才能を嘱望されながらも夭折した画家です。今回出品作は、希少な作品のなかでも画家が丹精を込めて描いた1作で、色彩と曲線美がおりなす女性の艶やかな美しさを追求しています。
そのほかにも、今なお強い人気をほこる
美人画は近年、展覧会などが開かれ注目も高まっていますので、ぜひ本コレクションから美人画の神髄をご堪能ください。
皆さまのご参加をお待ちしております。
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■開催日:
2023年7月15日(土)11:00-
■下見会:
7月12日(水)10:00-18:00
7月13日(木)10:00-18:00
7月14日(金)10:00-15:00
■会 場:
新橋事務所
〒105-0004 東京都港区新橋5-14-10 新橋 スクエアビル3F