LOT.200
良寛
短歌「かたみとて・・・」
[掲載文献]:『良寛墨蹟大観 第四巻 和歌篇(二)』P164, No.38 (Ws38) 掲載 (中央公論美術出版)
[展覧会歴]:『万葉コレクション展』出品
〈読み〉
かたみとてなに
のこすらむはる
ははななつほと[と]ぎ
すあきはもみぢ
ば
〈読み下し〉
形見とて 何残さむ 春は花 夏ほととぎす 秋はもみじ葉
〈口語訳〉
形見として残すものを私は何も持っていません。それでも春には花が咲きます。夏にはホトトギスがよい声で鳴きます。秋にはモミジの葉が美しく山々を染めます。それを私の形見だと思ってください。