[掲載文献]:『良寛墨蹟大観 第二巻 漢詩篇(二)』P225, No.331 (Kt337) 掲載 (中央公論美術出版:1994年)
[展覧会歴]:『第6回吉備文化展 良寛』出品 同展覧会図録No.34として掲載 (岡山美術館:1971年)
]〈読み〉
柳娘二八歳。春山折花帰。々来日巳夕。微雨
湿燕支。回頭[若]有待。褰衣歩遅々。
行人皆佇立つ。道是誰氏児。
〈読み下し〉
柳娘二八の歳、春山、花を折って帰る。帰り来って、日、すでに夕れ、微雨、燕支を湿す。頭を回らして、待つあるごとく、衣も褰げて、歩、遅々たり。行人、みな、佇立し、道う、これたが氏の児ぞと。