【作品について】
1975 年、奈良県生まれ。辻村史郎を父にもち、幼い頃から焼物に触れ、1993 年頃より本格的に陶芸の世界へ入る。両親が住まう母屋の近くに自身で住居・工房を構え、自作の穴窯で独自の焼成方法によって青灰色の須恵器の素地をビードロが覆う自然釉の作品を制作している。2010 年、本作品と同様の自然釉による大壺がニューヨークのメトロポリタン美術館に収蔵されたのを機に、近年では海外コレクターからの注目も集めている。作品の釉薬の独特な流れは、焼成時に作品を配置する際の向きによるものであるという。